特別に理由はないけど、何となく気分が暗い時ってありますね。
何かに怒ってるわけでもなく、何かが悲しいわけでもない。
だけど、いろんなものが信じられない。
何もかもが嘘っぽく感じる。
そして何よりも自分自身を信じられない。
そんな気分の時に聞きたくなる音楽があります。
エリック・サティ作曲
グノシエンヌ
第1番
気持ち悪さが時に心地よい
サティが1889年から1891年に作曲した、全6曲のピアノ曲「グノシエンヌ」。
24歳の時に作曲した、第1番~第3番を「3つのグノシエンヌ」として取り上げられることも。
実のところ、僕はこのグノシエンヌはあまり好きではありません。
全体的に何かハッキリしない気持ち悪さを感じます。
ですが、その気持ち悪さが時々すごく心にシックリくる。
気持ち悪いと感じるのに時々聞きたくなるのは、この曲が名曲であるという証なのかも。
きっと人は誰しも、不意に怒りでも悲しみでもない、ハッキリとしない暗い感情に襲われる瞬間があるのでしょう。
だからこそ長い時を越え、この曲が現代まで人々の心に残り続けたのではないでしょうか。
ちょっと雰囲気の違う第5番
全6曲のグノシエンヌの中で、一つだけ色合いの違う曲があります。
それが第5番。
他の曲より明るい色合い。
といっても明るい曲ではない。。
なんとなく心が晴れないけど不意に見上げた空が綺麗。
とても綺麗だと思っているのに、心は全然動いていない。
そんな風に感覚と感情が食い違ってるような不思議な気分になります。
次の第6番では、また得体の知れない気持ち悪さが帰って来ます。
タイトルの「グノシエンヌ」は造語
グノシエンヌとはサティの作った造語。
元にした言葉は、古代クレタ島にあった古都「グノーソス宮」、あるいはキリスト教以前より存在していた宗教「グノーシス派」ではないかと考えられている。
タイトルにもサティの独特な感性が現れてます。
聞き過ぎにはご注意を
気分が晴れない時は、明るい曲を聞こうとするよりも、その時の気分と同調するような曲を聞いたほうが心が安定します。
ですがずっと聞き続けると、気分は変わろうとしてるのに、音楽に引き止められてしまいます。
気分に合う曲で心を落ち着けたら、程々で違う音楽に切り替えましょう。
僕自身グノシエンヌを何度も聞いていた時期は、人間不信な気分が抜けませんでした( ̄∇ ̄;)
あなたも気をつけて下さいね^^;
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